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『メディアミックス、CI、ブランディング』、小室哲哉率いる『TM NETWORK』による時代の先を行く音楽の革新性

   

小室哲哉『TM NETWORK』時代の革新性

小室哲哉率いる『TM NETWORK』は
デビュー当時の80 年代初期より、誰よりも先んじて新しい試みを
コンサートやパッケージアイテム、
ブランディングに積極的にとりいれてきた先見性あるユニットなのです。
TM NETWORKによる先見性を感じられる数々の試みをまとめましたのでご紹介します。

アーティスト名のリニューアル&CIの変更(1990年)

1990年当時、ユニット名であるTM NETWORKからTMNへのリニューアルを、
CI(コーポレート・アイデンティティ)として位置づけ、
アルバム作品『RHYTHM RED』におけるコンセプトとなるキーワードを
「終末への逃走」、「ピュア・デカダンス」、「シークレット・リズム」と3つ掲げ、
記者会見で発表し注目を集めるなど、
よりマーケティングを意識したプロジェクト・スタイルをとったことが興味深い。

会場を音で包み込むサラウンドシステム(1986年~)

1987 年に初の武道館で行われたライブでは、サラウンドシステムを採用。
武道館座席後方にもスピーカーが山積みされ、客席を音場空間で包み込んだ。
20年以上も前にライブのサラウンドにこだわったバンドがどの程度いただろうか。
またこの時、小室哲哉のシンセの演奏に合わせてMIDIで照明をコントロールするシステムも採用されている。

MIDIシステムにより キーボード演奏に合わせて照明をリアルタイム操作(1986年~)

1987 年のライブから天井からスピーカーを吊るす「フライングスピーカー」を積極的に導入。
スピーカーをステージ上に山積みするよりも会場全体にクリアーに音を伝えることができる。
1990年にはさらに進化し、センタースピーカーをステージ上方に設置し、
ボーカルやバスドラムなどの音をそこから流すという。
サラウンドシステムを早くからライブで活用していた。

ヴォーカルトラックのみ残し、後は海外有名プロデューサーに自由に改変して頂くリ・プロダクションアルバムの制作(1989年)

1989 年のアルバム「DRESS」は全曲海外の有名クリエイターに、
ボーカルはいじらずにそれ以外は自由にやって良いという条件のもとアレンジを依頼し制作された。
現在では当たり前の手法だが、日本において初めて採用されたのはこのアルバムである。

シンクラヴィアによる ハードディスク・レコーディング、ハイレゾ(CDよりも高音質)を意識された作品制作(1990年)

今では当たり前となったプロツールスによるデジタルレコーディングだが、
1990年にシンクラビアという高価なデジタルレコーディングシステムを 用いたアルバムを制作。
テープレスで全曲レコーディングを行い、同年のツアーにも導入した。
レコーディングされた音質はサンプリングレートが100kHzのため、わざわざ音質を落として CDに収録されている。

コンサートで、アナログ DJセットを設置(1991年~)

1991 年に発売されたTMN名義としてのアルバム「EXPO」では、
ダンスミュージックで主流だったサンプリングボイスやドラムループなど、
これからの時代J-POPにもその流れが来るという先見の明で、その手法を多用して制作された。
また、同名のツアーではターンテーブルをシンセブースに設置し、DJプレイも行っていた。

インターネットを使ったCD発売前の無料配信(2000年)

小室哲哉は以前から音楽配信の可能性を示唆しており、
1996年には自身のホームページで「Twin VQ」を用いた音楽配信実験を開始。
なおこの時の技術は後に現在用いられているMPEG-4にも応用されている。
2000年にはネット配信のみの楽曲販売としてシングル曲「message」をリリース。
今でこそネット配信限定曲などはプレミア特典として一定の価値がつくようになったが、
当時は理解 が少なく多少なりとも批判の声が上がっていた。
小室哲哉は批判の声よりも先見性を優先したわけである。
のちに、期間限定で楽曲のフリーダウンロードも実施。
iTunesストアーが米国で2003年にオープンしたことを考えれば、
それよりも先に音楽配信 や無料ダウンロードを行っていた事はかなりの先見性だと言える。

小説×アルバム×コンサート×アニメのメディアミックス、ミュージカル風なコンサート(1988年~)

メディアミックスなどという言葉すらおぼつかなかった80年代後期に、
アルバム、コンサートツアー、小説、ラジオドラマ、アニメ等々、
多媒体でそのストーリーを展開した
『CAROL 〜A DAY IN A GIRL’S LIFE 1991〜』はTM NETWORKの代表作であるとともに、
日本音楽シーンに残る傑作コンセプトアルバムである。
改めてこの作品に触れることで、彼らの先見性、センス、
そしてポピュラリティーの高さを実感できる。

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